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旧宇部銀行館の保存・活用について

旧宇部銀行館は、明治45年に地元実業家が中心となって創立した「宇部銀行」の建物として昭和14年に建てられたもので、設計は日本の近代建築の権威であり、重要文化財である渡辺翁記念会館を設計した村野藤吾氏が行いました。

その後、戦災を逃れ、本市の復興を見守り続けたこの建物は、本市の歴史を後世に語り継ぐという歴史的価値の側面と建物を改修して活用し続けるという本市の環境都市としての側面において重要な遺産と考え、保存・活用することとしたものです。

市民との協働

活用に関しては、建物の改築と活用アイデアの市民募集や延べ約400人の市民が参加した「旧宇部銀行の活用を考える市民ワークショップ」、30を超える市民団体へのヒアリング、意見交換会など、2年間にわたり、市民の方々と協働で運営の基本方針を検討してきました。   

このような経緯を経て、ヒストリア宇部は、市民によるコンサート・発表会などのイベントの開催や会議など、多目的に気軽に利用できるほか、市の近代化の歴史や情報なども発信する施設として、また、中心市街地活性化をリードする「まちのシンボル」として、オープンに至りました。

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(写真:ワークショップ風景)

改修について

外観や間取りはできるだけ竣工当時の形態を残しながら、地震やバリアフリー等に対応した改修工事を行いました。

また、環境に配慮し、駐車場の緑化を行ったほか、屋上には最大発電量40キロワットの太陽光発電設備を設置し、エントランスホールには環境への関心を高めていただくため、発電状況をリアルタイムで表示するモニターを備え付けております。

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宇部市の近代化歴史の展示

ヒストリア宇部2階のウォーキングギャラリー、第4交流室では、宇部の近代化の歴史を20枚あまりのパネルや写真映像などの資料を使って展示しておりますので、どうぞご覧ください。

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旧宇部銀行の歴史

旧宇部銀行の歴史

宇部銀行は、石炭産業を基幹としながら急速に発展していく宇部の地域経済を支える近代的金融機関として、「宇部共同義会」の財団法人化による貸付業務の終了に併せ、渡辺祐策、高良宗七、庄晋太郎、新川元右衛門、西村策郎らの地元事業家の手により 1912年(明治45年)7月に創立しました。株主は、全て宇部、藤山の住民で、文字通り地元民による地元産業発展のための尽力する地元金融機関でありました。

開業したのは現在地ではなく、すぐ近くの松ヶ枝町一丁目に1912年(大正元年)12月に開業しており、 1913年(大正2年)10月に現在の場所に展望塔付きのモダンな木造2階建ての「宇部銀行本店」として移転しています。そして、現在の建物は、1939年(昭和14年)の10月に日本の近代建築の権威 村野藤吾氏の設計により鉄筋コンクリート製で建築されたものです。

創業以来、宇部市の発展とともに地元産業を支えてきた宇部銀行ですが、第二次世界大戦が始まり、戦時統制経済体制が強化され、「1県1行主義」が推し進められる中、宇部銀行本店も県内の各銀行と合併し、「山口銀行宇部支店」として引き継がれることとなりました。

旧宇部銀行建物は、第二次世界大戦により多大な被害を受けた宇部の市街地において戦災を免れた数少ない建築のひとつであり、宇部市の産業発展の歴史を物語る建物です。

 

旧宇部銀行館の戦災復興後の写真
常盤通りロータリーから望む旧宇部銀行 真締川対岸から望む旧宇部銀行
常盤通りロータリーから望む旧宇部銀行
昭和26年(1951年)

真締川対岸から望む旧宇部銀行
昭和29年(1954年)頃

 

旧宇部銀行の歴史

明治45年
(1912年)
6月 休業中の株式会社矢部銀行の営業権を買収し、商号を宇部銀行と改称
7月 旧宇部銀行創立(松ヶ枝町一丁目)
大正元年
(1912年)
12月 旧宇部銀行開業(松ヶ枝町一丁目)
大正2年
(1913年)
7月 宇部銀行本店が現在地に移転
大正14年
(1925年)
  宇部銀行、長門銀行を合併(合計20店舗となる)
昭和12年
(1937年)
2月 宇部銀行本店新築のため仮事務所に移転
4月 宇部市渡辺翁記念会館竣工
9月 宇部銀行新築着工
昭和14年
(1939年)
10月 宇部銀行本店新築主体工事完了
11月 宇部銀行本店移転完了
昭和16年
(1941年)
  宇部銀行本店大金庫扉や二階装備工事を実施
昭和19年
(1944年)
3月 1県1行主義により山口銀行が創立され、宇部銀行本店は山口銀行宇部支店となる
昭和20年
(1945年)
  4月~8月にかけて8回の空襲を受け中心部の6000戸が焼失したが、山口銀行宇部支店は焼失を免れた
昭和32年
(1957年)
  改修工事を実施
(1)竣工当時未施工であった南側突出部にRC3階建てを増築
(2)2階建て本館屋上部部に軽量鉄骨造平屋を増築
(3)既存部分の全面的改修
昭和60年
(1985年)
  新館増築工事を実施
平成18年
(2006年)
12月 山口銀行宇部支店が新築移転
平成19年
(2007年)
11月 旧宇部銀行が経済産業省より近代化産業遺産に認定される
12月 旧石炭事務所跡地(現宇部支店所在地)と旧山口銀行宇部支店跡地の土地交換
平成20年
(2008年)
3月 市が株式会社山口銀行から旧宇部銀行館建物の寄附を受ける
平成21年
(2009年)
5月 景観重要建造物に指定する
平成22年
(2010年)
9月

宇部市旧宇部銀行館「ヒストリア宇部」としてリニューアルオープン

 

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